しおり市長の市政報告書 vol.5
12月8日午後3時42分
「しかし、とんでもない『答弁』をなさったものですな」
市長室に入ってきてソファに座った丹羽議長は、開口一番にそう言った。
私はといえば、入室してきた丹羽議長にジロリと睨まれ、そのまま逃げることもかなわず、議長の後ろに突っ立っている格好になった。
ああした問題のあとすぐに(市長に呼ばれたとはいえ)一議員が市長室にいて、何事か話していた、というのはいかにもまずい。議長にどのように受け取られたか、どのような誤解があるか、気が気じゃない。
しかし、市長も議長も私のそんな気持ちなど気にする様子もなく対面している。