②国道347号(宮城県加美町・尾花沢市)(2013.5.20)(1)6月一般質問の3点目は、建設業界の振興と入札制度のあり方について質問しました。建設常任委員長として、建設行政と公共事業に対する考え方を概括的に問いただし、建設業界の悲鳴を代弁することを心がけました。質問の内容を掲載します。

~質問文~

コンクリートから人へなどといった言葉と公共事業は悪だというような認識は、本当に必要な道路や河川整備といった予算すら削ることにつながり、県の発展が阻害され県土が荒れることにつながったと思います。
当然、建設業界は疲弊してきており、今回の大型補正いわゆる15ヶ月予算をうけても、それを受ける体力や設備、人員が不足している状況です。地域に密着した活動を行い、震災や大雪のとき頼りになる建設業が、安定して振興していくことこそ必要でしょう。

まずは今回の15ヶ月予算に関して、資材単価が急激に高騰した場合の単品スライド、発注の時期的な平準化、発注ロットの大小とりまぜた工夫などの要望が上がっており、これらの現場の要望に柔軟に対応していただきたいと思います。

「現場の要望への柔軟な対応」と申し上げましたが、まさしく重要なのは、現場に合わせた柔軟な発注と入札制度だと考えます。

まず思うのは過度の一般競争入札という制度は本当に正しいのでしょうか。いたずらな競争性が予算の削減につながり、安かろう悪かろうになっていないでしょうか。要は透明性があり犯罪性がないことが重要なのであり、指名競争入札も悪ではないと思います。新たに進出する企業へのチャンスを確保しつつも、実績がある業者での指名競争入札による安定した仕事を求めねばならない事業は多いと思います。指名競争入札の対象とする工事を増やしている県もあるようです。20者ルールというものが適正かどうかも含め、一般競争入札へのこだわりは時代にそぐわなくなっていると考えます。

また、予定価格が適正かという問題もあります。現場を見るととてもその予定価格ではできないということになると、不調になるか、ダンピングすることになってしまう。とくにこれを事前公表にすると、机上でだけの判断で、算定せずに単に予定価格の90%で入札するなどということが起きる。予定価格の事前公表への疑問が浮かびます。
すでに原価のような工事価格で予定価格が出て、そこからさらに安価にしていけば業界の底上げにならないでしょう。予定価格が適正なのであればそれに近い金額で落札されることに問題はないはずですが、98%といった落札率で落札が続くと談合ではないかとマスコミにいわれることになります。昔はいざ知らず、公共事業が儲かる時代ではなくなっていますし、建設業界は1,2%の利益率でやっているのが現状でしょう。我々も含め、県民もマスコミも認識を改めるべきときが来ているのではないでしょうか。

これからは行政側としても建設業の持続的発展を念頭に置いて、しっかりと発注側の人材も確保した上で、現場の声を聞いた施策展開をしていくことが大切でしょう。河川ボランティアや防災協定とか、建設業に求めることだけ増やすのではなく、未来に希望を持って人材確保や設備投資ができるように将来ビジョンを示すこと、新事業進出を進めることも大事ですが、本業の建設業で生きていけるような支援事業をしっかりと行っていくこと、これが行政側の仕事だと思います。

大事なのは県民にとって必要な質のいい公共物を提供してもらい、利便性と安心安全を確保することであります。その上で建設業界が適正に振興でき継続できることが考えの中心にあるべきで、それゆえにこそ入札制度は非常に重要です。入札にはこれが正しいなどという形はないと考えます。

一般競争入札が至上の制度ではないと申し上げましたが、外部からの批判をかわすだけでなく、柔軟にかつ試行錯誤しながら入札を考えねば、本当によい公共事業、そして建設業の振興はないでしょう。建設業の振興策と入札制度に対する考え方について県土整備部長の考えを伺います。

~回答~

以上のような質問を行ったところ、県土整備部長から、今回の15ヶ月予算への発注時期の平準化など柔軟な対応、指名競争入札の試行拡大、予定価格事後公表の拡大、低入札防止強化、などに取り組む旨、回答を得ました。

一般競争入札が基本であるため指名入札の「試行」という言葉は外せないが、今後、入札に関しても業界の声を聞いて柔軟に対応すべきことは、常に執行部と話しています。また、建設業界の人材の払底問題、技術者が公務員になってしまいとられている問題、発注の事前一覧公表の際に概算金額を載せるべきことなど、業界から要望が出ている部分を、執行部と密に連絡を取りながらつないでいるところです。

いずれにしても、行政側が「仕事を出してやってる」という上から目線や態度を改め、机上の論議だけで現場を見ないで進めることを厳に慎み、単年度の発注に終始するのではなく、業界の未来を見据えたビジョンを示すこと。これが今、最も求められているのだと思います。

今後とも、業界の細かい話を聞きながら、執行部につないでいきたいと思っています。